以下読書の備忘録的に記録します~
上記本からの引用です。
P60~
エーテル体の科学的証拠ホログラフィックな「エネルギー身体」の存在を支持する最初の証拠は、1940年代に活躍しだエール大学の神経解剖学者、ハロルド・サクストン・バーの研究である。バーは生きている動植物の周囲に存在するエネルギー場の形態について研究をしていた。そのなかに、サンショウウオのからだをとりまく電場の形態についての研究がある。かれはサンショウウオの周囲に、そのからだとほぼおなじかたちをした電場が存在することをみいだしだ。しかもその電場が、脳と脊髄をとおる一本の「電気的な軸」をもっていることを発見したのである。
その電気的な軸が発生のどの段階で生じるのかをこまかくしらべようとしたバーは、サンショウウオの発生初期から電場の形態の変化を記録しはじめた。そして、その電場がすでに未受精卵の時期に生じていることを発見した。・・・
・・・バーは、成熟したサンショウウオの神経系にそって生じる電気的な軸が未受精卵に生じている軸とおなじものだとかんがえた。・・・
・・・バーはまた、苗木の周囲の電場についての実験もおこなった。その結果によれば、新芽のまわりにある電場はもとの種子のかたちではなく、すでに「生長後の草木のかたち」を示していた。バーの実験結果は、発達途上の生物はあらかじめ準備された鋳型にそって生長し、そのような鋳型はその生物の個体自身がつくる電磁場から生じるということを示している。・・・
・・・高電圧写真、すなわちキルリアン写真は、高周波・高電圧・低電流の電場下で生物を撮影する技術である。この技術はおもにロシアの研究者セミョーン・キルリアンによって開発され、かれの名を冠してよばれるようになった。
キルリアンの研究は1940年代初期からはじまったが、それはバーが生物周囲の電磁場をしらべていたころと時期をおなじくしていた。
両者はともに生体のエネルギー場の変化を測定する技術を開発した。バーの方法は従来の電圧をもちいてマイクロボルト単位の数値をあきらかにするものだった。キルリアンもおなじく生体の電場を研究したが、かれの高電圧写真の技術はバーの電磁気学的な計測を視覚的な電気コロナに変換したものであった。バーもキルリアンも、がんのような病気は生体の電磁場におおきな変化を生じさせるということに気づいていた。バーはその発見を、皮膚表面の電位を電圧計で測定することから、キルリアンは病気にともなって生じるエネルギー場の変化を、電気コロナの変化を記録することによってえた。キルリアンが高電圧写真をもちいて動植物のからだをしらべる方法を最初に開発して以来、現在では本書の著者も含め多くの研究者が、電磁気学的な記録法の診断的意義をみとめるようになってきている。P63~
高電圧写真は(初期の段階では)コロナ放電といわれる現象の観察に基礎をおいていた。アースした物体を高周波の電磁場内におくと、その物体と、電磁場を発生している装置内の電極とのあいだにスパーク放電がおこる。「コロナ放電」という用語は、球形の物体のまわりに生じた放電のパターンからきている。
放電パターンは物体の縁にそって生じ、日食のさいにみられるコロナのようにみえるからだ。物体と電極とのあいだにはさんだフィルムを感光させると、スパーク放電の変化は感光乳剤に記録される。そのコロナは、物体から放出された無数の電子が、その物体の下部にあるフィルムにむかって流れた痕跡である。フィルムの種類や電磁場発生装置のエネルギー特性によって、さまざまな美しい色彩やスパークのパターンが観察され、それは「キルリアン・オーラーといわれている。
温度・湿度・微小環境・圧力などといった、放電に物理的に影響する生物物理学的因子は数多く存在する。
写真に影響をあたえうる因子が多く存在するにもかかわらず、多くの研究者たちが、人間の指先周囲のコロナの写真から生物学的な情報をえることに成功してきた。指先からのコロナ放電のパターンが、被験者となった人のからだに、たとえばがん、嚢胞性線維症、その他の疾患があることを示すような診断的情報をもたらすのである。
植物の葉のまわりに生じる放電パターンの写真は、指先の写真よりさらに興味ぶかい。高電圧写真技術で記録されて他に例をみないものは「ファントム・リーフ(幻葉)効果」といわれる現象で、まさにこれがわれわれが議論している「生体エネルギーの鋳型」とおおいに関係があるものだとかんがえられる。この効果が観察できるのは、葉の先端の三分の一を切りとつたものを撮影したときである。葉の残った三分の二の部分を高電圧写真で撮影する。すると、切断されて失われたはずの葉が、写真では完全な葉の像として示される。切断された部分が物理的に破壊されているにもかかわらず、写真には全体像が映るのである。
懐疑的な科学者たちによつて、さまざまな物理的説明が試みられてきた。批判的立場をとる科学者は、ファンントム・リーフ効果がフィルムに付着した葉の湿気によるものであると説明しようとした。だが、カリフォルニア州立大学のキース・ワグナーがその懐疑的意見を論破した(6)。ワグナーはそのあざやかな実験で、アクリル板をはさんで撮影してもやはりファントム・リーフが撮影されることを示したのである。湿気が透過できないはずのプラスチックをとおして、幽霊のような葉の幻像が、つねに姿をあらわすのである。ファントム・リーフからのヒントーホログラムとしてのエーテル体
ファントム・リーフ効果は、「幻」が観察されている空間内で、のこりの三分の二の葉からのコロナ放電によつて生じる電子が、なんらかの組織化されたエネルギー場と相互作用していることを示しているらしい。この相互作用は秩序立つた放電パターンとして記録され、その放電パターンには葉の失われた部分の空間の統合性と組織性が保持されている。
アレン・デトリックはファントム・リーフの実験をつづけ、切断された葉の部分に生じる幻像を表裏の両がわから撮影することに成功している(8)。これは、指先を切りおとした手の表裏の写真を撮ることとおなじだといえる。ひとつの高電圧写真は幻の指紋を示し、もう一方の側から撮つたものは幻の爪を示すというわけだ。生物学的なエネルギー場のもつこのような三次元空間的もしくは組織的な特性は、本質的にホログラフィックなものである。
このかんがえを裏づけるさらに説得力のある事例が、最近の電磁気学的記録法の進歩によつてもたらされた。ルーマニアのイオン・ドゥミトレスクは電磁気学的手法にもとづいたスキャン法をもちいてファントム・リーフ効果にさらなる「ひねり」をくわえた。ドゥミトレスクは葉の中央に丸い穴をあけ、独自に開発した機器で写真を撮つてみたのである。するとあきらかになつたのは、丸い穴のなかに、やはり穴のあいた小さな葉の像があらわれるということだった(図・参照)。
切りとられてできたもとの葉の穴のなかにさらに小さな葉があらわれるという「ドゥミトレスク現象」は、前章で論じたリンゴのホログラムとよく似ている。リンゴのホログラムの断片をレーザー光にかざすと、完全なかたちをした小さなリンゴの像がえられた。それはドゥミトレスクの実験で観察された現象そのものではないか?葉のなかにまた葉がみえている!ドゥミトレスクののこした結果は、すべての生体をとりまくエネルギー場がホログラフィー的な性質をもつていることをあきらかにしたといえるのではないか?
多くの形而上的な文献をひもとくと、生体をつつみ貫いているそのエネルギー場が「エーテル体」として言及されていることがわかる。エーテル体は、人間の最終的な表現形態を決定している数多くの不可視の身体のひとつであるとされている。エーテル体とはおそらく、ホログラムと同様な、エネルギーの干渉パターンのひとつであるにちがいない。
ホログラフィー的モデルは、将来においてもさらにひろく応用されていくだろう。ひよっとするとこの宇宙そのものが巨大な「宇宙ホログラム」なのかもしれないのだ。すなわち、宇宙はとてつもなく巨大なエネルギーの干渉パターンかもしれないのである。そのホログラフィックな性質によって、宇宙のあらゆる断片は全体
の情報を保持しているばかりか、全体の情報に寄与してもいるのである。宇宙的ホログラムは時間の流れのなかで凍りついた静止写真というより、一瞬一瞬ダイナミックに変動しているホログラフィックなビデオテープにちかいものであろう。